シールポット
シールポットは、ポンプや攪拌機などの回転機器における機械式シールを保護・補助するための装置です。
水処理プラントでは、機械式シールの冷却や潤滑、固形物の侵入防止に役立ち、設備の信頼性と寿命を向上させます。
シールポットとは
シールポットは、機械式シール(メカニカルシール)に供給されるバリア液やフラッシング液を貯留・供給するための容器であり、機械式シールの性能と寿命を向上させるために使用されます。特に、高温、高圧、腐食性、磨耗性のある流体を扱う場合に重要な役割を果たします。
シールポットの役割
シールポットは以下のような機能を持っています:
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冷却
- 機械式シールを適切な温度に保つために、冷却液を供給します。これにより、シール部の過熱を防ぎ、寿命を延ばします。 潤滑
- シール面に潤滑液を供給し、摩耗を低減します。適切な潤滑により、シールの効率と耐久性が向上します。 固形物の侵入防止
- 汚泥や固形物がシール部に侵入するのを防ぎ、シール面の損傷や漏洩を防止します。 圧力バランスの維持
- シールポット内のバリア液の圧力を調整し、プロセス流体との圧力差を適切に保ちます。
シールポットの構造と種類
シールポットは、用途や条件に応じてさまざまな構造と種類があります:
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バッファ液方式(プラン52)
- シールポット内に低圧のバッファ液を供給し、一次シールと二次シールの間で循環させます。漏洩したプロセス流体を希釈・冷却します。 バリア液方式(プラン53)
- シールポット内のバリア液をプロセス流体より高圧に保ち、二重シール間に供給します。プロセス流体の漏洩を防止します。 サーモサイフォン方式
- 自然循環によりシールポット内の液体を循環させ、冷却や潤滑を行います。ポンプなどの補助装置が不要で、シンプルな構造です。 強制循環方式
- ポンプや熱交換器を組み合わせて、シールポット内の液体を強制的に循環・冷却します。高温・高圧のプロセスに適しています。
水処理プラントにおけるシールポットの重要性
水処理プラントでは、汚泥や腐食性物質を含む流体を扱うため、シールポットの適用が重要です:
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漏洩防止と環境保護
- 有害物質や汚染物質の漏洩を防ぎ、環境への影響を最小限に抑えます。 設備の信頼性向上
- 機械式シールの寿命を延ばし、ポンプや攪拌機の稼働率を高めます。 メンテナンスコストの削減
- シール交換や修理の頻度を減らし、長期的な運用コストを削減します。
シールポットの設計と運用上のポイント
シールポットを効果的に運用するためのポイントは以下の通りです:
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適切な液体の選定
- プロセス流体との相溶性、温度特性、潤滑性などを考慮し、バリア液やフラッシング液を選びます。 圧力・温度の管理
- シールポット内の圧力と温度を適切に制御し、機械式シールの最適な動作環境を維持します。 定期的な点検とメンテナンス
- 液位や圧力のチェック、バリア液の補充・交換、配管やバルブの点検を定期的に行います。 安全対策の徹底
- 高圧ガスや危険物を扱う場合、適切な安全弁や圧力計、警報装置を設置し、安全性を確保します。
まとめ
シールポットは、水処理プラントにおける機械式シールの性能向上と設備の信頼性確保に不可欠な装置です。適切な設計・運用により、漏洩防止やメンテナンスコストの削減、環境保護に貢献します。その役割と重要性を理解し、最適なシールポットシステムを導入することが求められます。