レジオネラ属菌
レジオネラ属菌は、水中や土壌に生息する細菌で、レジオネラ症の原因となります。
空調設備や温浴施設などの人工環境で繁殖し、人に感染することがあります。
適切な水質管理と設備の清掃・消毒により、感染リスクを低減できます。
レジオネラ属菌とは
レジオネラ属菌は、自然界の水や土壌に広く存在するグラム陰性桿菌です。41種類以上の種が知られており、その中でもレジオネラ・ニューモフィラが人に感染する主な菌種です。これらの菌は湿った環境を好み、人工的な水システム内で大量に増殖することがあります。
レジオネラ症の原因と症状
レジオネラ属菌がエアロゾル(微小な水滴)とともに空気中に拡散し、それを吸入することで感染します。主な症状は高熱、咳、筋肉痛、頭痛などで、重症化すると肺炎を引き起こすことがあります。特に高齢者や免疫力が低下している人は重篤な症状になるリスクが高まります。
感染リスクの高い環境
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冷却塔
- 空調設備の冷却水中で増殖し、空気中に放出される可能性があります。 温浴施設
- 温泉や大浴場で、適切な消毒が行われていないと菌が繁殖します。 加湿器・噴水
- 水を噴霧する機器内で増殖し、エアロゾルとして拡散します。
予防と対策
レジオネラ属菌の感染を防ぐためには、以下の対策が重要です:
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適切な水質管理
- 塩素系消毒剤を使用し、水中の菌の増殖を抑制します。 設備の定期的な清掃
- 配管やタンク内のバイオフィルム(菌の集合体)を除去します。 温度管理
- 菌が増殖しやすい20〜50℃の温度帯を避け、適切な温度設定を行います。 水の停滞防止
- 長期間使用しない設備では、水を循環させるか排水して停滞を防ぎます。
法規制とガイドライン
レジオネラ症の発生を防ぐため、各種法令やガイドラインが策定されています:
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建築物衛生法
- 特定建築物の水質管理基準が定められており、定期的な検査が義務付けられています。 厚生労働省ガイドライン
- 「レジオネラ症防止のための指針」により、具体的な対策方法が示されています。
レジオネラ属菌の検査方法
感染リスクの評価や対策効果の確認のため、以下の検査が行われます:
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培養法
- 水サンプルを特殊な培地で培養し、菌の有無や数量を確認します。 PCR法
- 菌のDNAを増幅して検出し、迅速な結果が得られます。
まとめ
レジオネラ属菌は、適切な対策を講じることで感染リスクを低減できます。水質管理と設備の維持管理が重要なポイントです。その特性や感染経路を理解し、予防策を徹底することが求められます。