HPLC
HPLC(High Performance Liquid Chromatography、高速液体クロマトグラフィー)の分析対象は液体中に溶解している成分です。
液体試料に溶解している化合物を分離し、どのような成分がどれくらい含まれているかを定性・定量分析することができます。
カラムにはC18(逆相)カラムが使用されることが多く、疎水性の固定相により有機化合物を分離します。
移動相としては水と有機溶媒(アセトニトリルやメタノールなど)の混合物を使用し、特定の成分を選択的に分離するために移動相の組成を調整します。
HPLCの基本原理
HPLC(High Performance Liquid Chromatography、 高速液体クロマトグラフィー)は、液体を移動相として使用し、化合物を分離、識別、定量するための分析技術です。その基本原理について以下に説明します。
- 1. サンプル注入
- 分析対象の試料(サンプル)を溶媒に溶解し、HPLCシステムに注入します。
- 2. 移動相
- 移動相(モバイルフェーズ)は、試料をカラム(分離管)内に移動させる役割を持つ液体です。一般的には、水、メタノール、アセトニトリルなどの溶媒が使用されます。移動相はポンプによって高圧で送られます。
- 3. カラム
- カラムはHPLCの心臓部であり、内部に充填された固定相(ステーショナリーフェーズ)によって試料成分を分離します。カラムの長さ、内径、充填物の種類によって分離の性能が異なります。最も一般的なカラムは、逆相カラム(C18)です。
- 4. 固定相
- 固定相はカラム内に詰められた材料で、試料の各成分と異なる相互作用を持ちます。逆相クロマトグラフィーでは、疎水性の固定相が使われ、疎水性の成分が固定相と強く相互作用します。
- 5. 分離
- 注入された試料は、移動相によってカラム内を移動します。試料の各成分は、固定相との相互作用により異なる速度でカラム内を移動し、これにより分離が行われます。固定相と強く相互作用する成分は遅く移動し、弱く相互作用する成分は速く移動します。
- 6. 検出
- カラムを通過した試料成分は、検出器で検出されます。一般的な検出器には、UV-Vis(紫外可視)検出器、蛍光検出器、質量分析検出器(MS)などがあります。各成分はカラムを通過する時間(保持時間)に基づいて識別されます。
- 7. データ解析
- 検出器から得られた信号は、クロマトグラムというグラフとして表示されます。クロマトグラム上のピークの位置と面積に基づいて、試料の各成分の識別と定量が行われます。
ちなみに、逆相カラムの「逆相」という名称は、従来の正相クロマトグラフィーとは逆の条件で分離が行われることに由来しています。すなわち、逆相クロマトグラフィーは固定相に疎水性の物質を用いますが、正相クロマトグラフィーでは親水性の物質を使用します。