溶存酸素
溶存酸素は、水中に溶けている酸素分子(O₂)のことです。
水中の溶存酸素量は、水質や生態系に大きな影響を与えます。
溶存酸素とは何か
溶存酸素(DO:Dissolved Oxygen)とは、水中に溶け込んでいる酸素分子(O₂)のことです。酸素は気体ですが、水に一部が溶解し、水生生物の呼吸や化学反応に利用されます。
溶存酸素の重要性
溶存酸素は、水質や生態系において非常に重要な指標です。以下の点でその重要性が挙げられます:
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水生生物の生存
- 魚やエビ、プランクトンなどの水生生物は、呼吸に溶存酸素を必要とします。溶存酸素が低下すると、生物の生存が困難になります。 有機物の分解
- 水中の有機物は、好気性微生物によって酸素を消費しながら分解されます。十分な溶存酸素があると、有機物の分解が効率的に進みます。 水質の評価
- 溶存酸素濃度は、水質の健全性を評価する重要なパラメータであり、水質汚染の指標となります。
溶存酸素量に影響を与える要因
溶存酸素の濃度は、さまざまな要因によって変動します:
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温度
- 水温が高いと酸素の溶解度が低下し、溶存酸素量が減少します。 気圧と高度
- 標高が高い場所や気圧が低いと、酸素の溶解度が低下します。 生物活動
- 植物の光合成は酸素を供給しますが、夜間や有機物の過剰な分解は酸素を消費します。 汚染物質
- 有機汚染物質の増加は、微生物による酸素消費を促進し、溶存酸素量を減少させます。
溶存酸素の測定方法
溶存酸素濃度を測定することで、水質の評価や環境監視が可能になります。主な測定方法は以下の通りです:
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ウィンクラー法
- 化学的な滴定法で、酸素を固定してその量を測定します。精度が高いですが、手間がかかります。 溶存酸素電極(電気化学センサー)
- 膜電極や蛍光法などのセンサーを使用し、リアルタイムで連続的な測定が可能です。
溶存酸素の管理と対策
水質改善や生態系の保全のために、溶存酸素量の管理が重要です:
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曝気装置の導入
- 人工的に空気や酸素を水中に供給し、溶存酸素量を増加させます。 汚染源の除去
- 有機物や栄養塩類の流入を防ぎ、酸素消費を抑制します。 植生の管理
- 適切な植生管理により、光合成による酸素供給を促進します。
まとめ
溶存酸素は、水質と生態系の健全性を評価する重要な指標です。適切な溶存酸素量の維持によって、水生生物の生息環境を守り、水質汚染を防ぐことができます。その特性や影響を理解し、適切な管理と対策を行うことが求められます。